3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「大志くん!?」
駆け寄って大志くんの肩に触れると、ピクリと動いた。
でも、俯いたまま顔をあげてくれず、膝に置いた手をギュッと握り締めている。
「お話、してきたんですか?」
一呼吸置いた大志くんが、小さな声でそう言った。
「そんなことより、そんな濡れてたら風邪引いちゃうから」
「――っ、そんなことじゃないです!!」
大志くんが下を向いたまま叫んだ。
その勢いに息を飲む。
「……ごめん」
そうだよね、大志くんにとっても、私にとっても"そんなこと"じゃない。
伝えなければいけないことがあるんだ。
私も大志くんの横に腰をかける。
即座に下着まで濡れる感触がしたけど、そんなこと気にしていられなかった。