3番目の高度合成数。-年下のキミと-
冷たい感触が、すぐに離れる。
目を開くと、大志くんが困ったように唇を噛んでいた。
「どうして、また避けなかったんですか?」
「大志くんのことが、好きだから」
大志くんが眉間にシワを寄せた。
「でも……結婚するんですよね?」
「しないよ……」
大志くんがさらに怪訝そうに眉根を寄せる。
「だって、さっきごめんって」
「やっぱり今までは、中途半端な状態だったから。それがごめん。
だけど、結婚はちゃんと断ったから」
私の言葉を聞いていた大志くんが、はぁぁと深く息を吐いた。