3番目の高度合成数。-年下のキミと-
 閉店時間になったので『cube』の前で待っていると、バタバタバタッと騒々しい音と共に、お店の裏から自転車を引いた大志くんが走ってきた。


「実句さんお待たせしましたっ」

 はぁはぁ、と息を整えている。


「そんなに急がないでいいのに」

「だって、女性をこんなところで待たせておけません」


 優しい子に育ってお姉さんは嬉しいよ、そんな気分になって微笑んだ。


 見ると大志くんは学校の制服に着替えている。


 喫茶店の黒ベスト、黒エプロンというカッチリした姿しか見てなかったので、学校の制服が新鮮だ。

 と、同時に思う。




 やっぱり若~い!


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