3番目の高度合成数。-年下のキミと-

「今そんなことしたら笑われるけど……、プロポーズは、ちゃんと一人前になったらしますから」 

 ちょっと悔しそうに言う大志くんが可愛い。


「私も、大志くんを幸せにしますから」


 その言葉を聞いた大志くんが、一瞬目を丸くした後、表情をくしゃっと崩した。


 そして、また私を抱きしめる。



「……もしかして、泣いてる?」

 私の言葉に大志くんが止まり、ぎゅうっと力を込めてきた。

「まだ泣いてませんっ」

「ふふふっ」

 私が背中をポンポンと叩くと、「だから、泣いてませんってば」と大志くんが顔を上げずに言った。




 寒いはずなのに、二人でいると、こんなにも暖かい。




 ありがとう、大志くん。


 これから、一緒に歩もうね。



 私の未来は、年下のキミと共に。


End.
< 320 / 333 >

この作品をシェア

pagetop