3番目の高度合成数。-年下のキミと-
おまけ
-槙原朋久の独白
「福岡……ですか」
約一年半前、上司に呼び出され会議室に行くと福岡に行かないか、と切り出された。
「そうだ。福岡支社で修行して、本社に戻って来い」
「どれくらいの期間でしょうか」
「今までの例から行くと、二年か三年だろう。業績の上がり方次第だ」
上司は断るはずがない、という満足げな顔で見てきている。
それはそうだ。
この福岡行きは昇進への登竜門と言われている。この上司も含め、殆どの課長職以上が通った道だ。
それだけ、将来有望と思われているということになる。