3番目の高度合成数。-年下のキミと-

 そんな実句を数回デートに誘い、付き合いを申し込んだのは俺だった。


 その時、実句に固く口止めをした。



 会社にバレたら別れた時に困る。

 俺だけではなく、実句も会社にいれなくなる可能性がある。



 それと、理由はもうひとつある。

 付き合っていることが会社にばれると、やはり心象が良くない。

 将来実句を養うことになるかも知れないと考えると、それは避けたかった。



 実句が会社の男に声を掛けられても、俺は黙って通り過ぎることしかできなかった。



 福岡に行くのも断らない。


 すべては、二人の未来のためだ。
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