3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「毛嫌いしてる人は、どうしてもいるからね」

 私の言葉に、大志くんは大きな溜め息をつく。

「どうかしたの?」


「僕は情報処理の勉強が好きなんですけど、全然、理解してくれないんです……」


 あらら、進路かな……。


「大志くん、少し、歩こうか」


 家に近い場所まで来ていたし、自転車を引いた大志くんと歩くことにした。



「僕、高校卒業したらITの専門学校に行きたいんです。でも父さんは普通に大学行けって聞く耳持ってくれなくて」

 大志くんが力無さそうに笑う。いつもニコニコと微笑んでる大志くんのそんな顔を見ると、何だか切なくなってきた。

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