3番目の高度合成数。-年下のキミと-
『一杯だけお茶しよう。いつものカフェバーで。俺もすぐ行くから』
それだけ言うと電話は切れてしまった。
私の都合なんて全然考えてないんだね。
軽く息を吐いて、会社から三駅先の隠れ家的なカフェバーに向った。
お店の中で待つこと三十分。やっと朋くんが現れる。
久々に見る朋くん……。
グレイのスーツをピッと着こなして、襟もきちんとアイロンがかかっている。
無駄のない動きは仕事のできる男って感じが漂っていて、やっぱりカッコいいな……。
「……」
朋くんの切れ長の目が私を見つけた。少し辺りを見回して、会社の人がいないかをチェックしている。