3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「飛行機で帰るから、あまり時間がない」
笑顔で迎えた私に、久し振り、とかの挨拶ではなく、時間を告げて朋くんが前に座った。
会ったのは多分、四~五ヶ月振りなのに。
下を向いている朋くんの、短くてサラサラした髪を見ながら、嬉しさよりも虚しさが胸に広がるのを感じる……。
そんな私の気持ちも知らない朋くんは、ボーイさんに何かを注文した。
もちろん、私はメニューなんて見ていない。どうせ、朋くんが決めるから。
「トンボ返りなんだね。お疲れ様」
私の言葉に朋くんは疲れた顔で頷く。
ねぇ、朋くん。もう少し、楽しそうな顔を期待したらダメかな? 私だって、精一杯笑顔でいようとしてるんだから。
「……最近はどうだ? 新しいバージョン、問い合わせ多いか?」