3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「実句さん、まだ二十三じゃないですか。

年下の僕が言うのもなんですけど、高校生の僕よりたった六歳しか違わない。四大なら、卒業して一年しか経ってない。

それでも遅いって? 今更って? 何でそんな――」


 一気にそこまで言った大志くんは、私と目が合うとハッとする。


「……すいません」

 何に謝っているのだろう?



 僕が言うことじゃないかも知れないけど、と大志くんが唇を噛み締める。


「実句さんがやりたいなら、やるべきだと思います。ITなら僕も手伝えますし。

それに、やらないで後悔するのは、何歳になっても同じだと思いますけど」


 大志くんは私の目を見ながらそうキッパリ言い放った。
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