3番目の高度合成数。-年下のキミと-
 常に平均点だった私には、考えられない順位だ。



 でも……。

「このシャツで?」

 ツンツンと大志くんのシャツを引っ張る。

 今日もシャツの中途半端さは絶好調だ。



「シャツは関係ありませんっ」


 大志くんが少し頭を上に向けて笑った。

 私もつられて笑ってしまう。


「ちゃーんと毎晩、勉強してますから大丈夫ですよ」


 あぁ……だからいつも夜にメールくれるときは、これから勉強とか、勉強してて休憩してます、とかなんだ。


 私は自転車で揺れる大志くんの背中を、尊敬の眼差しで見てしまった。
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