∫hiRo 〜雨の向こうで僕が思うこと〜
それから数日後の事だった。
久しぶりに暑いくらい暖かい日。
その日、シロは朝から家にいた。
今日はシロの休日のようだった。
僕のそばで、突然シロの携帯電話が鳴った。
短い会話の後、シロは慌てて着替えると、自転車でフラリと出掛けて行き、しばらくして自転車の後ろにユウコサンを乗せて戻って来た。
「おじゃまします!」
いつも通りオバアチャンに挨拶をしたユウコサンだったけど、シロはちっともいつも通りではなくて、とにかく落ち着かない様子だった。