∫hiRo 〜雨の向こうで僕が思うこと〜
 

 それから間もなく、そんな心配は無用とばかりに、シロは僕を訪ねて来た。

アッチャンの車で、アッチャンとあの時の子イヌも一緒だった。


「オニイチャン、久しぶり!」

子イヌは僕に飛び付いてきた。

白い体によく目立つ、赤い首輪をつけていた。


シロは僕に、

「こいつ、シロって名前にしたんだ! クロの後任はシロだぞ!」

と、何やら得意げに言っていた。

「え?」

シロの名づけ方は、なんて単純なんだろう、と思う。


仕方がない。


これからはシロの事を、“ツヨシ”と名前で呼ぶ事にするか!





< 196 / 200 >

この作品をシェア

pagetop