∫hiRo 〜雨の向こうで僕が思うこと〜
「宗一郎! 起きろよっ!」
翌朝僕は、ショコラの甲高い声で目を覚ました。
ショコラが神社の僕の寝床に来たのはこれが初めてだった。
ショコラは、僕の体の上でピョンピョン跳ねて、僕をたたき起こした。
「どうしたんだよ、ショコラ? こんな朝早く。よくウチが分かったね?」
僕は寝ぼけマナコで答えた。
ショコラはそんな僕に、明らかにイライラしていた。
「何をのんびり言ってるんだよ! 大変なんだ、起きろってばよ! シロが警察に連れて行かれちゃったんだぞ!」
「……ケイサツって?」
僕はショコラに聞いた。
「ニンゲンが悪い事したときに、連れて行かれるところだよ!」
僕は驚いて飛び起きた。