【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ
「イヤだよ。なんで、俺まで自殺しなくちゃいけないんだ?」


 とりあえず即答しておいた。


 ここで、冗談でもイエスと答えた日には、彼女は本気にしかねない。


「え~だって、一人で死ぬなんて寂しすぎる。」


 それだけの理由かよ!


 それで俺まで巻き込むな!


「だったら、生きれば、いいだろう?」


「それもなぁ~・・・」


 どっちやねん?


「はぁ。」


 思わず彼女の言いように、キリトの口からため息が漏れた。


 まったく・・・こんな調子だから、こいつは友達が少ないんだろうな・・・。


 もっとも、俺も人のことが言えた義理ではないが・・・。


「と、まぁ、色々言ってみましたが、結局、私の自殺願望も今日までなんだよね・・・。」


 不意に、百合の声のトーンが下がる。


 それは、どこか寂しそうで・・・だけど、同時にどこかホッとしている・・・そんな感じの声だった。


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