【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ
「だけど、私はそれでも良いかもしれないな・・・。」


「え?」


 百合の突然の、言いように、思わず変な声が漏れる。


「いや、だってさ・・・どの道、このまま行っても、私たちは戦場に送りだされて兵士となって人殺しをさせられ・・・そして、いつか敵に殺される。・・・だったら、ギアになっても、人間のままでも変わらないよ・・・。」


 それは・・・


 っていうか、お前戦死よりも自殺を選ぶんじゃなかったのかよ?


 相変わらず、統一性のない思考回路のやつめ・・・。


「戦争に行くからって、必ずしも敵に殺されるとは限らないだろう?」


 運がよければ、生き残れるコトだってある。


 さらに、幸運が働いて衛生兵に選ばれれば、戦うコトだってない。


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