【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ
「別に、戦争に行くなら一緒だよ。」


「・・・・・・そうか・・・・・・。だったら・・・お前は・・・。」


 もしかして、クーデータが起こっても・・・。


「残念、これでも荷造りはしているのですよ。どこかの自殺志願者のキリトと違ってね。」


 ・・・・・・・・・・・ばれていたのか。


「別に、荷造りしないことが逃げないと同意ではないだろうに・・・。」


「だったら、キリトは逃げると?」


「さあな?」


 当然、現段階では逃げる気は毛頭ない・・・。


 だけど、実際にその場になったら、どうなるか分からないのは、百合も俺も一緒だった。


 統一性のない思考回路は百合だけの専売特許ではないのだ。


「そっか・・・でも、どちらにしても今日でお別れだね。」


 ・・・・・・・・・・・あぁ、それは間違いないだろう。


 広い世界。


 偶然出会い、偶然一緒になった。


 お互いに似たもの同士だと思って、何となく・・・本当に何となく毎日のように一緒にいた。


 ・・・・・・・・・・・だけど、それも今日まで。


 明日、俺たちは離れ離れになる。


 クーデータによって・・・。


 だから、今日がお別れ・・・今日で俺たちの関係は終わる・・・。


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