【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ

1―2.人工知能


『システムエラー、要領が不足しています。』


 自分の宿舎に戻り、ヒータが部屋を暖めるよりよりも先にパソコンをつける。


 そして、行うのは人工知能システムの再構成。


 キリトの目的はただ一つ。


 ・・・・人工知能の小型化・・・・・・・。


 馬鹿げているとは思う。


 現状で人工知能は約3~4立方メートル。


 半年前、プロトタイプとして作られた人類初の人工知能型ギア・ドール。


 弁財天・・・鈴蘭先輩の人工知能が約7立方メートルだったことを比べると、格段な進歩だ。


 ココまで小さくなれば、人工知能のために特別にギア・ドールを用意する必要はない。(実際に、鈴蘭先輩の時には、先輩のために特別なギア・ドール『弁財天』が作成された)


 ・・・・・・・もう十分だ・・・・。


 これ以上、小さくする必要ない・・・。


 ギアに乗せるならば・・・・・。


 しかし、キリトは考えてしまうのだ・・・・・・。


 ・・・・・・・・・もっと・・・それこそ立方センチにまで小さくできれば・・・・。


 ・・・・・・・・・・・・・・・彼女を・・・・人間にすることができる・・・・・・・・・・と・・・・。


 現代の科学では脳以外の再生はすでに可能になっている。


 人口内臓、義眼、義足、義手、そして、耳と鼻と口・・・・・・。


 それさえ揃えば、彼女を完全なアンドロイドとして復活させることができる。


 ・・・・・・・・・だけど・・・・・・・・。


< 27 / 130 >

この作品をシェア

pagetop