【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ
1―2.人工知能
『システムエラー、要領が不足しています。』
自分の宿舎に戻り、ヒータが部屋を暖めるよりよりも先にパソコンをつける。
そして、行うのは人工知能システムの再構成。
キリトの目的はただ一つ。
・・・・人工知能の小型化・・・・・・・。
馬鹿げているとは思う。
現状で人工知能は約3~4立方メートル。
半年前、プロトタイプとして作られた人類初の人工知能型ギア・ドール。
弁財天・・・鈴蘭先輩の人工知能が約7立方メートルだったことを比べると、格段な進歩だ。
ココまで小さくなれば、人工知能のために特別にギア・ドールを用意する必要はない。(実際に、鈴蘭先輩の時には、先輩のために特別なギア・ドール『弁財天』が作成された)
・・・・・・・もう十分だ・・・・。
これ以上、小さくする必要ない・・・。
ギアに乗せるならば・・・・・。
しかし、キリトは考えてしまうのだ・・・・・・。
・・・・・・・・・もっと・・・それこそ立方センチにまで小さくできれば・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・彼女を・・・・人間にすることができる・・・・・・・・・・と・・・・。
現代の科学では脳以外の再生はすでに可能になっている。
人口内臓、義眼、義足、義手、そして、耳と鼻と口・・・・・・。
それさえ揃えば、彼女を完全なアンドロイドとして復活させることができる。
・・・・・・・・・だけど・・・・・・・・。