【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ
『キリトが旧世紀の宗教に詳しいとは知らなかったよ。』


 コックピットに入った瞬間に聞こえてきたのは、基地に居た頃毎日のように聞いていた、百合の声。


「お前、声帯が?」


 本来人工知能は声帯はない。


 しゃべる必要はないからだ。


 だけど、キリトがせめて声ぐらいは・・・と思い、彼女の人工知能に取り付けたのだ。


 すっかりギアに移植されたと聞いたから、取り外されたものだと思ったのだが・・・。


『う~ん・・・どうも、私がここまで安定しているのは一概に、しゃべれるからだって、意見があったらしいのだよ。』


 なるほど・・・


 ドクターの粋な計らいか・・・。


 感謝はしないけど・・・。


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