【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ

「百合、後ろ!」


『了解!』


 キリトと百合の息はさすがに長年のコンビというだけあって、ぴったりだった。


 百合の手が回らないところは、キリトがカバーして、キリトでは追いつかないところは百合がカバーした。


 本来、キリトが命令されたのは、コックピットの中からの『紅薔薇』・・・つまりは、百合への指示と、監視だったのだが、自分が殺されるかもしれない環境でそんなことにかまっていられない・・・。


『あと何機?』


 百合の言葉を意訳すると、『この辺周囲にいる敵は、あと何機だ?』という意味である。


 戦場で余計なことを話す余裕はない。


「4機!」


『了解』


 言うが早いが、百合はすぐにマシンガンを真上に向けて発砲する。


 爆発音と、まばゆいばかりの光が広がり、キリトたちの真上にいたギアが四散する。


 ・・・さっそく一機撃破。


 見えてなかったぞ・・・それは・・・。


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