【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ

『分かってる!』


 百合は言うが早いが、マシンガンを正面から発砲する。


「早い!」


 まだ、相手は射程圏外だぞ。


 案の定、百合が放ったマシンガンの弾は相手に届かず地面に吸い込まれ、砂煙を上げる。


 まずい!


「避けろ!」


 言うよりも早く、百合が反応していた。


 耳に響くはマシンガンの発砲音。


 素早く、それこそ人工知能ならではの通常の人間を凌駕した反射神経で右にそれなければ、間違いなく撃たれていた。


『くそっ!』


 百合の毒づき。


 同時に発砲される紅薔薇のマシンガン。


 大丈夫・・・コノ距離ならば。


 マシンガン・・・全弾命中。


 しかし・・・。


「百合!」


『分かってる!』


 敵反応いまだ健在。


 当たり所が悪かったのか・・・


 それともマシンガンをもろともしない、敵の新兵器か・・・・・・・・・。


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