【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ

 だけど、そこはポセイドンの圧倒的な防御力にかけるしかない。


 舞鶴は、真紅のギアと目の鼻の距離まで近づくと、ミサイルハッチを空ける。


 残り弾数5発。


 当たれば十分。


 発砲。


 全弾命中。


 しかし・・・。


「くそっ!」


 舞鶴はコックピットの中で毒づく。


 彼女の目の前に映るのは、煙を上げながらも、しっかりと両足でたち構える真紅のギア・ドール。


 たった、五発のミサイルでは致命傷には至らなかったのだ。


 普通ならば、一発でも当たれば致命傷。


 圧倒的な機動性に気をとられて、防御力を甘く見すぎた。


 残す武器は、左手に構えたマシンガンだけ・・・。


 やれるか?・・・私・・・。


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