【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ
「!」
爆発音が・・・・・舞鶴の耳に鳴り響いた。
続いて聞こえるのはブザー音。
何事!?
考えるよりも先に目が動いていた。
モニターに映し出された文字は『右腕破損』・・・。
誰が?
そんなの・・・考えるまでもない・・・。
舞鶴の目の前には・・・先ほどパイロットを失ったはずの真紅の機体がナイフを構えて動いていたのだ。
「うそでしょ・・・。」
信じられない光景でも、それが目の前で動き、実際に右腕がないのなら、動くしかない。
左腕でないのは、幸いだ。
舞鶴は、左手に構えたマシンガンを発砲する。
しかし・・・。
「くっ!」
全弾回避。
真紅の機体そのまま、器用にポセイドンと距離をつめると頭上に取り付き、ナイフを突き立てる。
ポセイドン頭部・・・メインカメラ破損・・・。
自分の目の前に広がるモニターに網の目が走る。
・・・・・・・・万事休す・・・・・・・・・。
舞鶴にもはや手はない。