【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ

「くそ!」


 ・・・だいたい、何でこいつは、パイロットもいないのに・・・。


 ・・・・って、まさか!


「人工知能か!」


 口にしてみたものの、それ以外には考えられなかった。


 虎神軍が開発した、狂気の沙汰とも言える悪魔の兵器・・・。


 パイロットがいなくとも、破壊を続けるマシーンなんて・・・。


 悪魔以外にどんな呼び方があるっていうんだ?


 ホントに腐ってやがる!私たちの敵は!


「お前なんかに!」


 舞鶴は、再度マシンガンを構え発砲する。


 モニターには網の目が走り、視界は悪いが、まったく見えないわけではない。


 適当な狙いでも、当たればいい。


 くらえ、化け物!


 しかし・・・。


「!」


 マシンガンの弾は無常にも空を走り、代わりに、左腕が破壊された。


 ・・・・・・・舞鶴の耳に鳴り響く爆発音。


 そして・・・ブザー音。


 ・・・・・・・・・・ココまでだった。


 自分は・・・・・・負けたのだ・・・。


 真紅の機体に・・・人工知能に・・・・・・・・・。


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