【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ
『でも・・・それは・・・最初からそうだったのか・・・・・・』
何とか、言葉にして納得させる。
それは・・・昔から気がついていたことだ。
二年前、自分はクーデータに巻き込まれた。
逃げることもできたはずなのに、足がすくんで、逃げ遅れた。
結果として、自分はそのときの戦火に飲まれて死んだはずだったんだ・・・。
言ってしまえば・・・・。
この二年間は・・・・私が・・・死ぬ間際に見た、まるで夢のような世界・・・・・・・。
『甘美な夢を見たものね・・・。』
そこで、彼に会えたのなら、文句はない・・・。
十分だった。
百合は覚悟を決める。
死のう・・・・・・・。今度こそ・・・ホントに彼のために・・・・・・・。
でも・・・・・・・・。
もし、これが本当に夢で・・・私の願いがかなうならば・・・。
『往生際が悪いぞ、私!もう、あえないんだ!もう・・・二度と・・・会うことは・・・・・。』
・・・・・・・・・・できないんだ・・・・・・・・・・・・。