【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ
「黄土色のギア・・・?まさか・・・?」


 舞鶴の言葉もろくに聞かずに、自分は紅薔薇に近寄る。


「百合・・・百合!」


 残骸となってもコックピットがあった部分は無事だ・・・。


 だとしたら・・・百合は生きている!!


「百合!」


 キリトは、紅薔薇によじ登ると、先日まで自分がいた部分。


 コックピットが備えられていたはずの空洞部分に向かって、大声をあける。


 百合、返事をしてくれ・・・百合!


「コックピットが持って行かれたんや・・・話せるはずが無いやろう?」


 しかし答えたのは、百合ではなく、先ほどまで紅薔薇の傍にいた長身の男。


「でも!」


 それでも方法が・・・。


「冷静になれや・・・こっちや・・・。」


 言うと、男は自分のギアを指差す。


 男の言うとおり冷静になって、見てみると、紅薔薇の残骸からはたくさんのコードが延びており、それは一体の機体・・・・。


 おそらく男のものであろう・・・黄土色のギア・ドールにつながれていた。


 こいつ・・・人工知能をつなげることができるのか!?


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