いつかの花火【企】
咲夜に貰った指輪。
何故か私の薬指にピッタリ。
サイズの話をした覚えもないし???
計れるはずもない。
なんで???
…聞くしかないか。
考えても解らないしね。
いつもの屋上。
―…ガチャ。
扉が開いて、彼が現れる。
「あれ?涙今日は早いね?」
「あ、うん。仕事早く終わったの。」
「そうなんだ?」
「うん。あ、はいビール。」
そう言ってビールを渡す。
なんだかんだ、屋上で一緒にビールを飲むことは前と変わらない。
雨の日は…
私の家に咲夜が来る。
…そういえば、私は彼の家に行ったことはないけど。
…というか、場所も知らない……?
指輪も気になるけど、そっちの方が気になるな……。
それに少しだけ不安。
気持ちを聞いたのだって、曖昧と言えば曖昧な気持ちだったし。
ちゃんと言われてない。
私がいいと言われただけ。