いつかの花火【企】




『やっぱり④じゃない?彼女なら汚れた部屋でも呼ぶでしょ?』

「え……?そういうものなの?」


結局、電話で親友に相談。
悩む時はいつも彼女に相談してる。

実際、咲夜を呼び止められたのも彼女の台詞があったからだし。

昔からの付き合いで会えなくてもこうしてよく電話する。


『だって私の旦那がそうだったもん。ホント部屋汚くて。』

「…うーん。確かに前に好きだったあの人も綺麗な部屋ではなかったかも。」

『だから④だって。そんな人やめたら?』

「………。」


サラッと言う。
そんなにサラッとしてたらこんなに悩まない。


『あ、ごめん。旦那呼んでる。また電話する!』

「あ、うん。ありがとう。旦那様によろしくね。」

『はーい!』


プッ。
ツーッツーッ。



「…はぁ。」

今日も夜に約束があるけど…

憂鬱。





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