いつかの花火【企】
日も暮れていつもの帰り道。
コンビニの前。
膨れっ面の青年が目に入る。
「涙おそーい。」
「…昼間の本気だったの?」
「当たり前だろ。ほら、涙のも買っといたから。早く帰ろ。」
彼はそう言いながらコンビニの袋を見せて先に進む。
どうして私なの……?
「るーいーっ?置いてくよー?」
私が悩んでいる間にずいぶん先へ進んだ彼が呼び掛ける。
「はいはい。今行くわ。」
そう言って私は慌てて追いかけた。