傷恋(キズコイ)
揺れる!?揺れない!?
逃げるでもなく、諦めるでもなく、僕の目の前にいるこの子は何を考えているんだろう?
この子は僕に好意を持っている。
それに気づいたのはいつだったか…。
まだ、この子が塾に通っていて…教室で妙に目立っていた。
容姿がずば抜けてよく、周りの男子生徒が勉強に身が入らないんじゃと危惧したほどだ。
この子は人からそう見られる事に慣れているのか、気にもしていない風だったけど。
僕としては外見より中身が大事で授業についてこれればいいけど、と別の意味で危惧していた。
それが意外にも出来がよく、ほんの少しだけど彩を思い出した。
彩が白ユリならこの子は大輪の薔薇。
使い古された比喩だけど、喩えるならこれ以上ぴったりの言葉はない。
僕にとって、塾の講師は生活していくための手段であって、教授になる夢を叶えるまでの通過点だ。
全くやる気がない訳でもないが、真剣に勤めている訳でもない。
そんな僕以外に見せない屈託ない接し方にふと感じた。
もしかして、この子は僕を好きなのかと。
この子は僕に好意を持っている。
それに気づいたのはいつだったか…。
まだ、この子が塾に通っていて…教室で妙に目立っていた。
容姿がずば抜けてよく、周りの男子生徒が勉強に身が入らないんじゃと危惧したほどだ。
この子は人からそう見られる事に慣れているのか、気にもしていない風だったけど。
僕としては外見より中身が大事で授業についてこれればいいけど、と別の意味で危惧していた。
それが意外にも出来がよく、ほんの少しだけど彩を思い出した。
彩が白ユリならこの子は大輪の薔薇。
使い古された比喩だけど、喩えるならこれ以上ぴったりの言葉はない。
僕にとって、塾の講師は生活していくための手段であって、教授になる夢を叶えるまでの通過点だ。
全くやる気がない訳でもないが、真剣に勤めている訳でもない。
そんな僕以外に見せない屈託ない接し方にふと感じた。
もしかして、この子は僕を好きなのかと。