先生のお望みのまま

「希実、心配かけてごめんね。まだちゃんと気持ちの整理ついてうちに、とにかく希実にはスケート辞めるって決めたから言っておかなくちゃ、って思って勢いで言ったから逆に嫌な思いさせちゃったね。」



「そんなことない。私が勝手にパニクっただけだから。杏華ちゃんがスケート辞めるなんて納得できなくて…。おかしいよね。私が努力してたわけじゃないのにね。」




「ううん。希実はいっつもがんばれって言ってくれて。それで私、励まされてたよ。コーチとかに言われるとプレッシャーなのにね。希実に言われると、まだ友達なんだ。待っててくれるんだから頑張らなくちゃ、って本当に頑張れた。ありがとう。」




杏華ちゃんの声がちょっと震えてる…?
まだ友達って、…え?


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