先生のお望みのまま

「とにかく今すぐはどうこう出来るわけないだろ。」



「あっそういうこと言う?じゃあもう愛しのあの子と会わせてあげないんだから!」



「バカ言うな。あれは俺の子だぞ。ウチで育てたいのに無理に連れて行ったのはお前だろ!俺には会う権利があるぞ。」




「そうだったっけ?かわいいのよ〜。やっと最近甘えるようになって、抱き締めると柔らかくて温かいの。もう一日中構い倒したくなるわ!」



「おい!構いすぎるなよ。ただでさえ環境が変わったのにストレスになるぞ。」


「わかってるわよ。これでも本を読んで研究してるんだから。ちゃんと躾もしてます。」




喧嘩じゃなかったんだ。あんなゴクセンの本気で怒ったような声にもひるむことなく言い返し、遣りこめて。軽く言い争いながらも息が合った2人は、更に何か言い合いながら歩き去ってしまった。





ゴクセンとお似合いのきれいな女の人。



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