ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~
 


「その前に、訊いておきたい」



俺はゆっくりと口を開いた。




「お前の他の緋影は――


あの"姉弟"で最後か?」




金色の瞳がこちらを見据える。




やがて――




「ああ――。


純血、という意味ならな」




陽斗はゆっくりと頷いた。




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