ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~



「芹霞……」




俺は静かに呼びかけた。



お前が望むなら――


「此処は地獄になるが、

……来るか?


俺達の…俺の元に…」



『行くッッ!!!』


迷いない、即答だった。


だから俺は――…


――芹霞ちゃあああん!!


思わず微笑んでしまった。




そして俺は、


「陽斗ッッ!!!」



電話の向こうの、金色に呼びかける。




「芹霞連れて――

そこから逃げ出せッッ!!!」






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