ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~
├お姫様の懇願
**********
あたしの中での玲くんは、いつもにこにことして優しげに微笑んで、例え隠れSの片鱗が見えても、奥底の真情をぐっと堪える人。
玲くんが時折見せる哀しげな表情に、辛そうな表情にあたしは心を締め付けられ、いつか"玲くん"らしく生きて欲しいと思っていた。
玲くんの存在を、櫂の影に隠したままではいけない。
儚げなまま、終わらせてはいけない。
そう思っていたのは、あたしだけではないはずだ。
優しい玲くん。
綺麗な玲くん。
あたしにとって玲くんはお日様のようにぽかぽかして、にっこりほっこり安らぎを与えてくれる人。
それは"異性"を超えた信頼感で。
櫂が頼る程の存在だから、
あたしは無条件で受け入れた。
"男"であるという認識以前に、"紫堂玲"そのものを。
男だから。
女だから。
そんな差別めいた区分けは必要ない。
紫堂玲である限り、
玲くんが女だろうと関係ない。
あたしは紫堂玲が好きなのだから。
それは言葉に出さずとも、
玲くんには伝わっていると思っていた。
玲くんはあたしをとても可愛がってくれたから。
櫂を大切にするように、
あたしも大切にしてくれたから。
あたしの中での玲くんは、いつもにこにことして優しげに微笑んで、例え隠れSの片鱗が見えても、奥底の真情をぐっと堪える人。
玲くんが時折見せる哀しげな表情に、辛そうな表情にあたしは心を締め付けられ、いつか"玲くん"らしく生きて欲しいと思っていた。
玲くんの存在を、櫂の影に隠したままではいけない。
儚げなまま、終わらせてはいけない。
そう思っていたのは、あたしだけではないはずだ。
優しい玲くん。
綺麗な玲くん。
あたしにとって玲くんはお日様のようにぽかぽかして、にっこりほっこり安らぎを与えてくれる人。
それは"異性"を超えた信頼感で。
櫂が頼る程の存在だから、
あたしは無条件で受け入れた。
"男"であるという認識以前に、"紫堂玲"そのものを。
男だから。
女だから。
そんな差別めいた区分けは必要ない。
紫堂玲である限り、
玲くんが女だろうと関係ない。
あたしは紫堂玲が好きなのだから。
それは言葉に出さずとも、
玲くんには伝わっていると思っていた。
玲くんはあたしをとても可愛がってくれたから。
櫂を大切にするように、
あたしも大切にしてくれたから。