ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~


僕で、芹霞の顔は艶づき、

芹霞で、僕はこんなに艶づく。


たまらない。

本当にたまらないね。


君は、僕にとって特別な"女"だ。


好きだよ。

好きで好きでたまらない。


手に入れたくて仕方が無い。


絡み合う粘着音と、睦み合う熱い身体。


気持ちが良いのは僕だけ?


芹霞から漏れる甘い声を聞いた時。


あまりの嬉しさと愛しさに…僕の心臓は狂ったように波打ち、胸が締め付けられるような甘美な苦痛を訴えた。


それを…芹霞の手を取って、伝えたんだ。


発作が起きて、死んでも良いと思った。

死んでもいいから、この瞬間を永遠にしたい。


留まる感情を放棄して、ただ流されて生き続けてきた僕が、初めて手にしたいと思った…芹霞との"永遠"。


櫂に渡したくない、僕の"永遠"。



僕を見て芹霞。

僕だけを見て。


抵抗しないで。

僕を受け入れて。


僕が欲しいのは――


君の反応。

君の心。



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