ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~
├王子様とアカ
櫂Side
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俺の心には闇がある。
その闇が濃ければ濃い程、芹霞を護る力となる。
闇――。
芹霞にとって…
最悪な真実を隠蔽し続けていること。
無理矢理芹霞を、俺の中に閉じ込めていること。
彼女の心を抉ることが――
闇を深め、より強い彼女の守護となる。
その皮肉は…
俺にとって体裁(てい)のいい、ただの詭弁。
そして芹霞に対する罪悪感が、更なる闇を産んで行く。
俺は、決して芹霞を傷つけたいわけではない。
だけど。
芹霞のいない人生など耐えられなかった。
もし、8年前に芹霞を救う術がなかったのなら、俺は躊躇うことなく後を追っただろう。
俺にとっての"生"は、芹霞そのもので。
それを失えば、"死"あるのみ。
"生"の為には、如何なる犠牲も厭わない。
芹霞。
今頃お前はどうしているだろうか。
もう、聞いてしまったのだろうか。
何を思った?
俺をどう思った?
だが俺は――
自分のした行動に一切の悔いはない。
俺にはお前が全てだから。
お前の命が繋がるのなら、俺はどんなことでもする。
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俺の心には闇がある。
その闇が濃ければ濃い程、芹霞を護る力となる。
闇――。
芹霞にとって…
最悪な真実を隠蔽し続けていること。
無理矢理芹霞を、俺の中に閉じ込めていること。
彼女の心を抉ることが――
闇を深め、より強い彼女の守護となる。
その皮肉は…
俺にとって体裁(てい)のいい、ただの詭弁。
そして芹霞に対する罪悪感が、更なる闇を産んで行く。
俺は、決して芹霞を傷つけたいわけではない。
だけど。
芹霞のいない人生など耐えられなかった。
もし、8年前に芹霞を救う術がなかったのなら、俺は躊躇うことなく後を追っただろう。
俺にとっての"生"は、芹霞そのもので。
それを失えば、"死"あるのみ。
"生"の為には、如何なる犠牲も厭わない。
芹霞。
今頃お前はどうしているだろうか。
もう、聞いてしまったのだろうか。
何を思った?
俺をどう思った?
だが俺は――
自分のした行動に一切の悔いはない。
俺にはお前が全てだから。
お前の命が繋がるのなら、俺はどんなことでもする。