ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~




「くぁおうぇ・くせえとらとる・ふぉえ……」



僕の命を賭けて、芹霞を。



「玲くん……」



誰が――…

芹霞を闇に沈めるものか。



「玲くん……光っている」



意識が透明になる。



僕が僕でありながら、

僕ではない何かの意識がある。



――来い。


光る僕の手の中に――。



「ちッ!! 伊達に紫堂の血を引いていないか」


僕の手の中には、櫂に託したはずの僕の白い石。


電磁波を蓄えた僕の石は、僕の意思1つで力を解放した。



バリバリバリ…。



コード変換など必要なく。


防御体制が間に合わない氷皇が吹き飛んだ。


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