青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
「あ! せっちん! キィに何すんのさ!」
「空兎、頼むから空気読んでくれ!」
ドタバタと揉め合い、飛び交う声を聞きながらも、クヲンは状況が把握できずキョトン顔になる。
程無くして廊下から沙恵美の聖母のような微笑み顔が現れた。
「ちょっと会議に使うための資料を忘れちゃって……。あら、仙ちゃんのお友達?」
沙恵美が真っ先に視界に入れたのはクヲンの方だった。
目が合い、クヲンは慌てて居直り、挨拶をする。
「ども、初めまして、白矢クヲンっす。お邪魔&ごちそうになってます」
「仙太の母です、よろしくね。あら、美味しそうなパスタね」
「あ、これ、せっち特製なんスよ!」
「あら、さすが仙ちゃんね! って……あなた、くーちゃんと何してるの?」
「何でもないよ……母さん」
今の仙太は、空兎の口を塞ぎながら共にうつ伏せに倒れている状態だ。
その腹の下では、キィが目を回しているのだが、それは沙恵美の知る由はない。
結局、沙恵美は目的の資料を取りに来ただけで、クヲンに「ゆっくりしていってね」と笑顔で告げ、慌ただしくまた出ていってしまった。
仙太と空兎はずっと同じ体勢のままそれを見送った。
「ふぅ………危なかったぁ」
「嘘言うなよ……君が気付いたのは倒れたときだろ……」
額の汗を拭う動作をしながら安堵とする空兎を、ジロリと睨みながら仙太が突っ込むと、空兎は、言葉を詰まらせた。
ひとまず難が去ったところで仙太は食事を続ける。
ちなみに卓袱台上のキィはというと、まだ目を回していた。
「・・・・・・・・・」
思わぬ沙恵美の突然の帰宅でうやむやになったが、先程のクヲンのライバル宣言を仙太は引き摺っていた。
(突然、ライバルとか言われても……困る)
只でさえ空兎の気持ちはクヲンに傾いている───
そう仙太は思っている。
(余計なことは考えない方がいいな)
そう考えた仙太は視線をクヲンに向けて、今度こそ聞き出す勢いで尋ねた。
「クヲン、いい加減にとっておきの情報ってのを教えてくれないか?」
「そうだなぁ……そろそろ頃合いだし、いいぜ」
言うや否や、クヲンのフォークがサラダに盛っているレタスに刺さった。
「空兎、頼むから空気読んでくれ!」
ドタバタと揉め合い、飛び交う声を聞きながらも、クヲンは状況が把握できずキョトン顔になる。
程無くして廊下から沙恵美の聖母のような微笑み顔が現れた。
「ちょっと会議に使うための資料を忘れちゃって……。あら、仙ちゃんのお友達?」
沙恵美が真っ先に視界に入れたのはクヲンの方だった。
目が合い、クヲンは慌てて居直り、挨拶をする。
「ども、初めまして、白矢クヲンっす。お邪魔&ごちそうになってます」
「仙太の母です、よろしくね。あら、美味しそうなパスタね」
「あ、これ、せっち特製なんスよ!」
「あら、さすが仙ちゃんね! って……あなた、くーちゃんと何してるの?」
「何でもないよ……母さん」
今の仙太は、空兎の口を塞ぎながら共にうつ伏せに倒れている状態だ。
その腹の下では、キィが目を回しているのだが、それは沙恵美の知る由はない。
結局、沙恵美は目的の資料を取りに来ただけで、クヲンに「ゆっくりしていってね」と笑顔で告げ、慌ただしくまた出ていってしまった。
仙太と空兎はずっと同じ体勢のままそれを見送った。
「ふぅ………危なかったぁ」
「嘘言うなよ……君が気付いたのは倒れたときだろ……」
額の汗を拭う動作をしながら安堵とする空兎を、ジロリと睨みながら仙太が突っ込むと、空兎は、言葉を詰まらせた。
ひとまず難が去ったところで仙太は食事を続ける。
ちなみに卓袱台上のキィはというと、まだ目を回していた。
「・・・・・・・・・」
思わぬ沙恵美の突然の帰宅でうやむやになったが、先程のクヲンのライバル宣言を仙太は引き摺っていた。
(突然、ライバルとか言われても……困る)
只でさえ空兎の気持ちはクヲンに傾いている───
そう仙太は思っている。
(余計なことは考えない方がいいな)
そう考えた仙太は視線をクヲンに向けて、今度こそ聞き出す勢いで尋ねた。
「クヲン、いい加減にとっておきの情報ってのを教えてくれないか?」
「そうだなぁ……そろそろ頃合いだし、いいぜ」
言うや否や、クヲンのフォークがサラダに盛っているレタスに刺さった。