青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
部屋を出て階段を駆け降りる。
玄関ではすでに仙太が自分の身支度を済ませて待っていた。
「んまったせー! じゃ、行こっか!」
仙太にそう言って、玄関に手をかけたその時──。
「にょわ! だ、第2波キターーー!!」
鞄を放り投げてトイレに直行。
その鞄を仙太が慌ててキャッチして、落ち着いた所で仙太とキィが揃って溜息をついた。
§
停電騒ぎの割には早めに登校できたが、登校できたらできたで学校は騒ぎになっていた。
空兎も仙太も学校に着いた途端にその原因に気付いた。
壁にあいている大穴。あそこは確か───。
「図書室!」
その位置を知るや否や空兎はグラウンドを全速力で走る。仙太もすぐに後を追うが、空兎が全速力となると少々のことでは追い付けない。
しかし、空兎が方向音痴なので後ろで修正してやりながら、向かえば結局は同じタイミングで辿り着けた。
ドア前はすでに大勢の野次馬生徒がたむろしており、それが廊下まで続いていた。
「なんじゃこりゃーーっ!」
その異様な光景に空兎は頭を抱えた。だが、仙太は冷静に、
「多分、中に先生達がいて、立ち入り禁止になっているんじゃないかな?」
そう推測した。そして続け様にこう告げる。
「どっちにしろこの人だかりじゃ中の様子なんて確かめ………」
「せっちん、鞄&キィよろしく!」
「え!?」
玄関の時の第2波と同じように鞄を放り投げた次の瞬間、空兎が起こした行動に仙太は、目を疑った。
「うりゃあああ!!」
空兎は手前にいる男子生徒の両肩を掴むや否や、まるでカエルのように飛び乗った。
次から次に、比較的体格の良い男子生徒の肩を選んで跳び移っていく。
まるで義経の八艘飛びだ。
廊下をそれでクリアすると、ドア前が開いている事をいいことに上部の縁をしっかり掴んだ後、名も知らない男子生徒の背中を蹴って、反動をつけると、全身を振り子ように目一杯後ろに反らした勢いで……。
「うにゃりゃあああ!!」
もう一度、名も知らないその男子生徒の・・・・・・今度は顔面に強烈に蹴りが入れられた。
最初の蹴りで振り返ってしまったことが彼にとっての不運なこととなってしまった。
玄関ではすでに仙太が自分の身支度を済ませて待っていた。
「んまったせー! じゃ、行こっか!」
仙太にそう言って、玄関に手をかけたその時──。
「にょわ! だ、第2波キターーー!!」
鞄を放り投げてトイレに直行。
その鞄を仙太が慌ててキャッチして、落ち着いた所で仙太とキィが揃って溜息をついた。
§
停電騒ぎの割には早めに登校できたが、登校できたらできたで学校は騒ぎになっていた。
空兎も仙太も学校に着いた途端にその原因に気付いた。
壁にあいている大穴。あそこは確か───。
「図書室!」
その位置を知るや否や空兎はグラウンドを全速力で走る。仙太もすぐに後を追うが、空兎が全速力となると少々のことでは追い付けない。
しかし、空兎が方向音痴なので後ろで修正してやりながら、向かえば結局は同じタイミングで辿り着けた。
ドア前はすでに大勢の野次馬生徒がたむろしており、それが廊下まで続いていた。
「なんじゃこりゃーーっ!」
その異様な光景に空兎は頭を抱えた。だが、仙太は冷静に、
「多分、中に先生達がいて、立ち入り禁止になっているんじゃないかな?」
そう推測した。そして続け様にこう告げる。
「どっちにしろこの人だかりじゃ中の様子なんて確かめ………」
「せっちん、鞄&キィよろしく!」
「え!?」
玄関の時の第2波と同じように鞄を放り投げた次の瞬間、空兎が起こした行動に仙太は、目を疑った。
「うりゃあああ!!」
空兎は手前にいる男子生徒の両肩を掴むや否や、まるでカエルのように飛び乗った。
次から次に、比較的体格の良い男子生徒の肩を選んで跳び移っていく。
まるで義経の八艘飛びだ。
廊下をそれでクリアすると、ドア前が開いている事をいいことに上部の縁をしっかり掴んだ後、名も知らない男子生徒の背中を蹴って、反動をつけると、全身を振り子ように目一杯後ろに反らした勢いで……。
「うにゃりゃあああ!!」
もう一度、名も知らないその男子生徒の・・・・・・今度は顔面に強烈に蹴りが入れられた。
最初の蹴りで振り返ってしまったことが彼にとっての不運なこととなってしまった。