青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
(あれ? なんでこの人はそんなことを・・・・・・)
そして思い出されるのは、───あのコンビニ強盗事件。
ジョーと偶然出会ったあの日の光景が、仙太の脳裏に蘇る。
───うるせぇっ! 黙れっ! これが見えねえのか!?
───見える! でも、恐くない!
あの時の髭の男と空兎とで怒鳴りあった光景も今も鮮明にリプレイされた。
そして、先の灰山の言葉。あの現場にいなければ出てくるはずはない。
(あの時、強盗は二人いて、もう一人は逃げた……ということは!)
銃を構える灰山の顔を見る。
あの時はサングラスをしていて顔は見えなかったが、背格好は似ているように見える。
頭の中でパズルのピースが一つ埋まった気分になった仙太は、息を呑んだ。
その間にも空兎が灰山に噛み続けていたが、灰山はそれらを全て軽くあしらっていくと、眼光を強めて言い放った。
「元気なお嬢ちゃん、お喋りはここまでだ。偶然とはいえ、君たちと出会ったのは好都合だ………それ“鍵”だろ? それをこちらに渡して貰おうか」
灰山が「それ」と銃で差したのは、空兎の鞄についているキィのことだ。
空兎達の表情が驚愕に凍りつく。
「何故、それをご存知で?」
出来るだけ平静を装いながらのジョーが質問すると、灰山は、それを鼻で笑う。
「残念だがそれを知る権利はない。………それに俺は頼んでいるわけではない、命れ───」
「断固拒否!!」
悠然と喋っていた灰山を、殴り付けるような勢いで怒鳴ったのは空兎だった。
脅迫されているにも関わらず、これでもかというくらいの強い視線をぶつけている。
揺るぎない抵抗の目。
瞬間、灰山の目に明確な殺意が宿った。
銃口が動き、僅かな発射音と共に発砲。
弾丸は、空気を切り裂きながら空兎やジョーではなく、仙太の二の腕を掠めた。
「っあ、うぁ!」
怪我そのものは、たいしたものではないが、焼けつくような痛みと、撃たれたというショックで仙太は腰砕けになってしまった。
そして思い出されるのは、───あのコンビニ強盗事件。
ジョーと偶然出会ったあの日の光景が、仙太の脳裏に蘇る。
───うるせぇっ! 黙れっ! これが見えねえのか!?
───見える! でも、恐くない!
あの時の髭の男と空兎とで怒鳴りあった光景も今も鮮明にリプレイされた。
そして、先の灰山の言葉。あの現場にいなければ出てくるはずはない。
(あの時、強盗は二人いて、もう一人は逃げた……ということは!)
銃を構える灰山の顔を見る。
あの時はサングラスをしていて顔は見えなかったが、背格好は似ているように見える。
頭の中でパズルのピースが一つ埋まった気分になった仙太は、息を呑んだ。
その間にも空兎が灰山に噛み続けていたが、灰山はそれらを全て軽くあしらっていくと、眼光を強めて言い放った。
「元気なお嬢ちゃん、お喋りはここまでだ。偶然とはいえ、君たちと出会ったのは好都合だ………それ“鍵”だろ? それをこちらに渡して貰おうか」
灰山が「それ」と銃で差したのは、空兎の鞄についているキィのことだ。
空兎達の表情が驚愕に凍りつく。
「何故、それをご存知で?」
出来るだけ平静を装いながらのジョーが質問すると、灰山は、それを鼻で笑う。
「残念だがそれを知る権利はない。………それに俺は頼んでいるわけではない、命れ───」
「断固拒否!!」
悠然と喋っていた灰山を、殴り付けるような勢いで怒鳴ったのは空兎だった。
脅迫されているにも関わらず、これでもかというくらいの強い視線をぶつけている。
揺るぎない抵抗の目。
瞬間、灰山の目に明確な殺意が宿った。
銃口が動き、僅かな発射音と共に発砲。
弾丸は、空気を切り裂きながら空兎やジョーではなく、仙太の二の腕を掠めた。
「っあ、うぁ!」
怪我そのものは、たいしたものではないが、焼けつくような痛みと、撃たれたというショックで仙太は腰砕けになってしまった。