青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
仙太としては、見るからにボロボロな空兎をこのままにはしておけなかった。
主のいない部屋で勝手にシャワーを使うのも仙太的には少し遠慮があったが、ジョーなら笑って許してくれそうだ。
ここはジョーのそんな度量の広さにとことん甘えることにして、まずは箪笥の中から着替えの代用となるものを探る。
そこから適当に羽織れそうな服を見繕い、バスタオルと一緒に空兎の前に差し出す。
仙太が空兎に世話を焼くのは慣れているが、今にも崩れ落ちてしまいそうな空兎を、仙太はいつも通りに扱って良いかわからなかった。
「……気分、変えてきなよ」
まだ仙太の手の中にあるバスタオルや着替えの服を一向に受け取ろうとしない空兎。
「………うん」
たっぷり逡巡して空兎は、やっとそれらを受け取る。
ようやくひと安心した仙太は、やりそびれた母親への連絡を再開しようとして携帯電話を見つめる。そして、ふと気付く。
(言い訳どうしようかな……)
正直に話して心配させるわけにもいかない。仙太が頭を捻らせていると、後ろの方で何やら衣擦れする音が聞こえる。
仙太は一瞬、振り向きそうになったが、それが空兎が制服を脱いでいる音だと気付き、思い止まる。
すぐ側で、仙太が振り向けば直視できる位置で、空兎は照れも恥じらいもなく淡々と脱ぎ始めているのだ。
仙太だからという気の緩みなのか、それだけ心が沈んでいる状態なのかは、顔を見れない仙太にはわからない。
必死で高鳴る心臓の鼓動を抑えていた。
バスルームのカチャリという音が聞こえたところで、仙太はいつの間にか止めていた呼吸を吐いた。赤くなった顔で脱ぎ捨てられた制服や下着の散乱状態を見て、溜め息一つ。
「脱ぐなら見えないところで脱いでくれよ……」
「ウキュ?」
一部始終をその円らな瞳で見てたであろうキィだが、特に何も感じていないような面持ちだった。
主のいない部屋で勝手にシャワーを使うのも仙太的には少し遠慮があったが、ジョーなら笑って許してくれそうだ。
ここはジョーのそんな度量の広さにとことん甘えることにして、まずは箪笥の中から着替えの代用となるものを探る。
そこから適当に羽織れそうな服を見繕い、バスタオルと一緒に空兎の前に差し出す。
仙太が空兎に世話を焼くのは慣れているが、今にも崩れ落ちてしまいそうな空兎を、仙太はいつも通りに扱って良いかわからなかった。
「……気分、変えてきなよ」
まだ仙太の手の中にあるバスタオルや着替えの服を一向に受け取ろうとしない空兎。
「………うん」
たっぷり逡巡して空兎は、やっとそれらを受け取る。
ようやくひと安心した仙太は、やりそびれた母親への連絡を再開しようとして携帯電話を見つめる。そして、ふと気付く。
(言い訳どうしようかな……)
正直に話して心配させるわけにもいかない。仙太が頭を捻らせていると、後ろの方で何やら衣擦れする音が聞こえる。
仙太は一瞬、振り向きそうになったが、それが空兎が制服を脱いでいる音だと気付き、思い止まる。
すぐ側で、仙太が振り向けば直視できる位置で、空兎は照れも恥じらいもなく淡々と脱ぎ始めているのだ。
仙太だからという気の緩みなのか、それだけ心が沈んでいる状態なのかは、顔を見れない仙太にはわからない。
必死で高鳴る心臓の鼓動を抑えていた。
バスルームのカチャリという音が聞こえたところで、仙太はいつの間にか止めていた呼吸を吐いた。赤くなった顔で脱ぎ捨てられた制服や下着の散乱状態を見て、溜め息一つ。
「脱ぐなら見えないところで脱いでくれよ……」
「ウキュ?」
一部始終をその円らな瞳で見てたであろうキィだが、特に何も感じていないような面持ちだった。