青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
☆奇跡……じゃないのかよ!?
現場で一番平静だったせいか、駆け付けた警察に事の顛末を話したのは仙太だった。
気絶していた髭男は逮捕され、今はパトカーの中だ。
そして、この事件の犠牲者であるヒーロー男には、病院へ搬送するために救急車が呼ばれた。
「・・・・・・それで以上です」
「ありがとう。それじゃ、また逃走犯について何か思い出したことがあれば連絡をもらえないか」
「わかりました」
警察との話も一通り終わるなり仙太は、まだ店内にいる空兎のことが気掛かりになり、駆け足で戻った。
すると空兎は、尻餅をついて、飲料コーナーの冷蔵棚にもたれかかっているままのヒーロー男の前で肩を小さく震わせていた。
(身を挺して自分を庇ってくれた相手だもんな・・・・・・)
あんなに強気過ぎる性格でも、こういう時は泣くんだなと、仙太は空兎の気持ちを察しながら、ゆっくりと歩み寄る。
するとその空兎が突然立ち上がって、
「すっごーい!」
と、感嘆の声を上げた。
仙太の表情が一転し、疑問符だらけとなる。
「・・・・・・空兎?」
思わず間の抜けた声で呼び掛ける仙太に、空兎は嬉々とした表情で振り返った。
「あ、せっちん! すっごいんだよぉ、ジョーさんって!」
「え? ジョー……さん?」
「うん! ジョーさん!」
空兎は、まるでそこにスターがいるかのように大げさなポーズで、仙太にその「ジョーさん」なる人物を紹介した。
真ん丸くなった仙太の目に映ったのは、ヒーローのお面をとり、何やら苦笑いをしているあの犠牲者だった。
「え・・・・・・・・・・・・?」
言葉も出ない仙太に、お面をとったヒーロー男が気恥ずかしそうに名乗った。
「どうも、緋上(ひがみ) ジョーです」
気絶していた髭男は逮捕され、今はパトカーの中だ。
そして、この事件の犠牲者であるヒーロー男には、病院へ搬送するために救急車が呼ばれた。
「・・・・・・それで以上です」
「ありがとう。それじゃ、また逃走犯について何か思い出したことがあれば連絡をもらえないか」
「わかりました」
警察との話も一通り終わるなり仙太は、まだ店内にいる空兎のことが気掛かりになり、駆け足で戻った。
すると空兎は、尻餅をついて、飲料コーナーの冷蔵棚にもたれかかっているままのヒーロー男の前で肩を小さく震わせていた。
(身を挺して自分を庇ってくれた相手だもんな・・・・・・)
あんなに強気過ぎる性格でも、こういう時は泣くんだなと、仙太は空兎の気持ちを察しながら、ゆっくりと歩み寄る。
するとその空兎が突然立ち上がって、
「すっごーい!」
と、感嘆の声を上げた。
仙太の表情が一転し、疑問符だらけとなる。
「・・・・・・空兎?」
思わず間の抜けた声で呼び掛ける仙太に、空兎は嬉々とした表情で振り返った。
「あ、せっちん! すっごいんだよぉ、ジョーさんって!」
「え? ジョー……さん?」
「うん! ジョーさん!」
空兎は、まるでそこにスターがいるかのように大げさなポーズで、仙太にその「ジョーさん」なる人物を紹介した。
真ん丸くなった仙太の目に映ったのは、ヒーローのお面をとり、何やら苦笑いをしているあの犠牲者だった。
「え・・・・・・・・・・・・?」
言葉も出ない仙太に、お面をとったヒーロー男が気恥ずかしそうに名乗った。
「どうも、緋上(ひがみ) ジョーです」