青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
「わぁぁぁっ、もう! せっちんに不幸が起こる前に、アタシが不幸にする!」
「なっ、何をするつもりだ、空兎。……大体予想つくけどさ」
「だったら多分、大外れね! 即蹴るからそこ動くなぁ!」
「予想大当たりだよっ!」
身構える空兎から脱兎の如く逃げる仙太。
「動くなってのぉ!」
すぐに追いかけた空兎だが、これも悪魔の不幸の力が作用したのだろう、彼女は突如、石につまずいてしまった。そして、その勢いで仙太を湖へと突き飛ばしてしまう。
「あ……」
波しぶきを立てて沈んでいく仙太を唖然とした目で空兎は見つめる。
「あ、これで大丈夫ですね。不幸は口づけ一回につき、一度ですから」
マリィが湖にダイブした仙太を見て安心した表情となる。空兎が全身の力が抜けてヘナヘナとその場に突っ伏す。
「もぅ、脅かさないでよぉ~。とんでもない不幸かと思ったじゃん~」
「ごめんなさい。私自身にもどのような不幸が起こるのか分からないものですから……でも、たいした不幸じゃなくて良かったです」
「これが本当の不幸中の幸いって、やつかな?」
空兎がマリィの顔を見て、上手いこと言った、という得意気な笑顔になる。
湖から顔を上げた仙太が一人ぼやく。
「……面白くないよ」
結局、具体的な作戦もまともに決まらないまま、まもなく五分が経過しようとしている。
なお、仙太が空兎の傍にいて守るということは変わらなかった。
そしてもう一人―――
「私も、仙太さんと一緒に空兎さんを守ります」
柔らかな微笑みと共に発せられた強い意志が込められた言葉が、見掛けよりも頼もしく思えた。
そして、五分が経過した。
ハイパー鬼ごっこ、開始!
「なっ、何をするつもりだ、空兎。……大体予想つくけどさ」
「だったら多分、大外れね! 即蹴るからそこ動くなぁ!」
「予想大当たりだよっ!」
身構える空兎から脱兎の如く逃げる仙太。
「動くなってのぉ!」
すぐに追いかけた空兎だが、これも悪魔の不幸の力が作用したのだろう、彼女は突如、石につまずいてしまった。そして、その勢いで仙太を湖へと突き飛ばしてしまう。
「あ……」
波しぶきを立てて沈んでいく仙太を唖然とした目で空兎は見つめる。
「あ、これで大丈夫ですね。不幸は口づけ一回につき、一度ですから」
マリィが湖にダイブした仙太を見て安心した表情となる。空兎が全身の力が抜けてヘナヘナとその場に突っ伏す。
「もぅ、脅かさないでよぉ~。とんでもない不幸かと思ったじゃん~」
「ごめんなさい。私自身にもどのような不幸が起こるのか分からないものですから……でも、たいした不幸じゃなくて良かったです」
「これが本当の不幸中の幸いって、やつかな?」
空兎がマリィの顔を見て、上手いこと言った、という得意気な笑顔になる。
湖から顔を上げた仙太が一人ぼやく。
「……面白くないよ」
結局、具体的な作戦もまともに決まらないまま、まもなく五分が経過しようとしている。
なお、仙太が空兎の傍にいて守るということは変わらなかった。
そしてもう一人―――
「私も、仙太さんと一緒に空兎さんを守ります」
柔らかな微笑みと共に発せられた強い意志が込められた言葉が、見掛けよりも頼もしく思えた。
そして、五分が経過した。
ハイパー鬼ごっこ、開始!