青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
§
懸命にセレビアが魔法で仙太の自己治癒力を高めてくれたお陰で、仙太の頬に赤みがさしてきた。出血も止まり、傷も塞がっている。
「もう大丈夫そうですね」
「えぇ……」
だが、その分セレビアは自らの治療を疎かにしていた。安心した途端、操り人形の糸が切れたかのようにガクンと姿勢を崩すセレビア。ジョーは地面に倒れる前にそれを抱きとめた。
「やっぱり同時には無理だったみたいですね……どこかに手当てできるものがあれば」
辺りを見回すが、見えるのは自分が捕らえられていたテントと、炎上してすでに燃え尽きているテント。医療設備が整えられていたテントだったが、すでに炎に焼かれてつかいものにならない。
ジョーは、セレビアの腹から滲み出る鮮血に焦り始める。
(どうすれば……)
そう思ったとき、背後から声が聞こえた。
「わたくしめにお任せ下さい」
振り返ると、そこにはレンカが立っていた。どうやらあの炎上した炎によってセレビアの氷の牢獄を逃れることはできたようだ。
あの炎の中にしては火傷や衣服の黒焦げも大した部分がないところを見ると、どうやら火が弱まる直前まで氷に守られていたのだろう。その証拠に水気の方が全体的に多く残っていた。
「その方を死なせるわけには参りません。こちらへ」
そう言ってレンカは踵を返して歩き出す。その背中が有無を言わさずついてこいと訴えていた。ジョーに迷っている暇はなかった。
セレビアを腕に抱えてレンカについていった。
懸命にセレビアが魔法で仙太の自己治癒力を高めてくれたお陰で、仙太の頬に赤みがさしてきた。出血も止まり、傷も塞がっている。
「もう大丈夫そうですね」
「えぇ……」
だが、その分セレビアは自らの治療を疎かにしていた。安心した途端、操り人形の糸が切れたかのようにガクンと姿勢を崩すセレビア。ジョーは地面に倒れる前にそれを抱きとめた。
「やっぱり同時には無理だったみたいですね……どこかに手当てできるものがあれば」
辺りを見回すが、見えるのは自分が捕らえられていたテントと、炎上してすでに燃え尽きているテント。医療設備が整えられていたテントだったが、すでに炎に焼かれてつかいものにならない。
ジョーは、セレビアの腹から滲み出る鮮血に焦り始める。
(どうすれば……)
そう思ったとき、背後から声が聞こえた。
「わたくしめにお任せ下さい」
振り返ると、そこにはレンカが立っていた。どうやらあの炎上した炎によってセレビアの氷の牢獄を逃れることはできたようだ。
あの炎の中にしては火傷や衣服の黒焦げも大した部分がないところを見ると、どうやら火が弱まる直前まで氷に守られていたのだろう。その証拠に水気の方が全体的に多く残っていた。
「その方を死なせるわけには参りません。こちらへ」
そう言ってレンカは踵を返して歩き出す。その背中が有無を言わさずついてこいと訴えていた。ジョーに迷っている暇はなかった。
セレビアを腕に抱えてレンカについていった。