青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
「お前と一緒にするな……俺は貴様と違って背負っているものがある」
「背負っているもの…か………大した信念じゃないか。だからお前たちは利用するものは何もかも利用する。手段は選ばない………なるほど、反吐が出るね」
クヲンが不敵に笑った。
「好きに言えばいい」
どんな言葉も言い訳になってしまう。
たった一つしか起こせない“奇跡”の前で、その望みが違うもの同士では、例えそれがどんな崇高なものであろうとも……。
「どちらにせよ、貴様は邪魔だ」
灰山がクヲンの頭に狙いを定めて、躊躇なく引き金を引いた。
銃声が鳴り響くと同時に黒い風がその銃弾を止めた。
クヲンと灰山が、それがマリィだと分かるのに、一瞬ほどの時間が必要だった。
「マリィ!」
クヲンが叫ぶと同時に、マリィも叫んだ。
「大丈夫です!」
翼から滴り落ちる血が痛々しいが、マリィはその激痛に耐えながら倒れるのを踏みとどまった。
息を切らしながら、そして笑みを零しながらクヲンに告げる。
「クヲンさん、行ってください。そして、その“神杯”っていうので、“奇跡”起こしちゃってください」
「………!」
「私、クヲンさんから色んなものを頂きました。やっと恩返しできるチャンスが巡ってきたんです………といっても、これって全部、私のせいなんですけどね」
あはは、とマリィは力なく自虐的に笑った。
「背負っているもの…か………大した信念じゃないか。だからお前たちは利用するものは何もかも利用する。手段は選ばない………なるほど、反吐が出るね」
クヲンが不敵に笑った。
「好きに言えばいい」
どんな言葉も言い訳になってしまう。
たった一つしか起こせない“奇跡”の前で、その望みが違うもの同士では、例えそれがどんな崇高なものであろうとも……。
「どちらにせよ、貴様は邪魔だ」
灰山がクヲンの頭に狙いを定めて、躊躇なく引き金を引いた。
銃声が鳴り響くと同時に黒い風がその銃弾を止めた。
クヲンと灰山が、それがマリィだと分かるのに、一瞬ほどの時間が必要だった。
「マリィ!」
クヲンが叫ぶと同時に、マリィも叫んだ。
「大丈夫です!」
翼から滴り落ちる血が痛々しいが、マリィはその激痛に耐えながら倒れるのを踏みとどまった。
息を切らしながら、そして笑みを零しながらクヲンに告げる。
「クヲンさん、行ってください。そして、その“神杯”っていうので、“奇跡”起こしちゃってください」
「………!」
「私、クヲンさんから色んなものを頂きました。やっと恩返しできるチャンスが巡ってきたんです………といっても、これって全部、私のせいなんですけどね」
あはは、とマリィは力なく自虐的に笑った。