青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
「カレーライスときつねうどん!」
仙太にリクエストし、食券を買うよう急かす空兎。その笑顔は、これまでの眠気など完全にもう吹き飛んでいる。
奢ると約束したことを少し後悔しつつ、仙太はお金を食券販売機に入れ、カレーライスときつねうどんのボタンを押した。
数秒も待たずに取り出し口に落ちてきた食券二枚を、空兎はすぐに掴んで、トレイを持って受け取り口へと駆けた。
「………」
もはや絶句。仙太は自分用の中華そばの食券を買ってから長い行列へと並んだ。
それから数分待って中華そばを受け取ると、人が増えて混雑し始めた食堂内で空いている席を探していると、待っていたかのように空兎が声を張り上げた。
「せっちん~~! ここ~~~!」
先にカレーライスときつねうどんを受け取り終えていた空兎が仙太のために席を確保してくれたのだ。
それは、ありがたかったのだが、あまりにも恥知らずな大声に食堂中の視線を集めてしまい仙太のほうが恥ずかしくなった。
クスクスと周囲の笑う視線が痛い。
赤面しつつ、仙太はいそいそと、空兎が確保してくれた彼女の向かい側の席に座った。
「んじゃ、いっただきまーす!」
律儀にも仙太が来るまで箸をつけずに待っていた空兎は、やっと訪れた至福の時を心行くまで味わった。
出費を含む色んなものを失った気がするが、こんな幸せそうな空兎を間近で見れただけでも仙太は少しだけ良かった気がした。
仙太にリクエストし、食券を買うよう急かす空兎。その笑顔は、これまでの眠気など完全にもう吹き飛んでいる。
奢ると約束したことを少し後悔しつつ、仙太はお金を食券販売機に入れ、カレーライスときつねうどんのボタンを押した。
数秒も待たずに取り出し口に落ちてきた食券二枚を、空兎はすぐに掴んで、トレイを持って受け取り口へと駆けた。
「………」
もはや絶句。仙太は自分用の中華そばの食券を買ってから長い行列へと並んだ。
それから数分待って中華そばを受け取ると、人が増えて混雑し始めた食堂内で空いている席を探していると、待っていたかのように空兎が声を張り上げた。
「せっちん~~! ここ~~~!」
先にカレーライスときつねうどんを受け取り終えていた空兎が仙太のために席を確保してくれたのだ。
それは、ありがたかったのだが、あまりにも恥知らずな大声に食堂中の視線を集めてしまい仙太のほうが恥ずかしくなった。
クスクスと周囲の笑う視線が痛い。
赤面しつつ、仙太はいそいそと、空兎が確保してくれた彼女の向かい側の席に座った。
「んじゃ、いっただきまーす!」
律儀にも仙太が来るまで箸をつけずに待っていた空兎は、やっと訪れた至福の時を心行くまで味わった。
出費を含む色んなものを失った気がするが、こんな幸せそうな空兎を間近で見れただけでも仙太は少しだけ良かった気がした。