【短】ドキドキ☆デート
幼馴染みから恋人へ
茉美の近くにいたくて狭い観覧車の中で隣に座った。
やっぱり隣に座ると密着する。当たり前か…観覧車だしな。
「茉美」
「え、…ん?」
うわっ!
唇が触れそうな距離に茉美の顔がある。
このまま…
このままいけば間違いなくキスできる。
「か、顔ちかい…よ」
顔を赤くして恥ずかしそうに茉美が俯いた。
ま…、分かるけどな。俺も近すぎてびっくりしたし。
けど。
キスしたいなんて思う俺。茉美は…俺の彼女だって確かめたい。
「茉美」
「…なに?」
遠慮がちに顔を上げる茉美の頬に唇を当てた。
「…え。愁くん!?」
キスされた頬を押さえながら、びっくりという表情で俺を見る茉美。
…その反応、可愛いし。
でも…やっぱ頬じゃ物足りない。唇にしちゃっても…いいのか?
「茉…」
「愁くん今のキス?」
まだ顔を赤くしている茉美は俺を見ながら恥ずかしそうに言った。
「茉美、ココにもダメ?」
そんな茉美の唇を指で触ると聞いた。
──キスしたい
その思いでいっぱいなんだ。
コクン
茉美の首が動いた。それはしてもいいって合図?
「しゅ…く」
恥ずかしそうにして顔を赤く染めながら目をつぶる茉美。
俺はそっと茉美の唇に触れた───。
─END─