【短】ドキドキ☆デート
2
遊園地に行こう
「はぁ…緊張するな。」
勇太から貰った券で茉美を遊園地に誘い、断られるかとビクビクしたがオッケーしてくれた。
…こんなんでビクビクしてたら告白した時どうなんだよ。
そして今日が約束の土曜日だ。
朝からずっと緊張しっぱなしだ。今日、茉美に告白しないといけない…そう思うとどうしても緊張してしまう。
携帯をポケットに入れ、メールで決めた待ち合わせ場所に向かう。
「茉……ッ!」
…なんだ。
待ち合わせの場所で茉美を見つけて声を欠けようとした。
けど……
隣に居る男と話している茉美の姿があった。
ナンパ?…には見えない雰囲気だ。だいたい茉美はナンパしてきた奴にはあんな笑顔は向けない。
必死で抵抗するだろう。
なんで?誰なんだ…そいつ。
「愁くん!」
俺の存在に気づいたのか、茉美は俺に向かって笑顔で手を振ってきた。
「じゃ、俺はもう行くね。」
「うん。またね!」
俺が茉美の所に行くと、隣にいたその男はそう言って俺たちの前から居なくなった。
…気になる。
「今のお姉ちゃんの彼氏なんだぁ。」
俺の思ったことが分かったように茉美がそう言ってきた。
「へ…。」
「偶然会っちゃったから、愁くんが来るまで話し相手になってもらってたの。」
そ…そっか。
茉美の姉の彼氏宣告に、好きな奴じゃなくてよかったと安心した。
「愁くん!遊園地はやく行こ?」
グイグイと俺の腕を引っ張りながら言う茉美が可愛い。
あ~…顔がニヤけそうだ。
「ああ、行こうぜ!」
せっかく茉美と出掛けられるんだ楽しまなきゃな!
そして俺たちは遊園地へと向かった。