時には、こんな始まり方も【sideマサ】
「…おじゃまします…」
小さな声でそう言って、脱いだ靴を揃える雫。
そんな後ろ姿を見ながら、可愛いなぁと感動してしまう。
すると、こちらを向いた雫の顔がどんどん赤く染まっていく。
「ん?どした?」
不思議に思って尋ねたけど、何も言わない。
で、雫の目線の先にはベッド。
ああ。なるほど。
気づいた途端Sの血が騒ぐ。
「もしかして、さっきの約束思い出した?」
ニヤニヤしながら尋ねると、案の定、雫は真っ赤になって固まってしまう。